【2026年9月最新】千葉市で住まいの購入をお考えの方へ
「いつかは買いたいけれど、まだ早いだろうか」 「金利が上がっているから、もう少し様子を見たほうがいいのでは」 「良い物件が出たときに考えよう」 住まい探しのご相談をいただくとき、こうしたお声をよく伺います。人生で最も大きな買い物ですから、慎重になるのは当然のことです。 このコラムでは、千葉市の市場でここ1年に何が起きたのかを、公表データと当社の実務感覚をもとに整理しました。「今買うべき」とお勧めするための文章ではありません。ご自身で判断していただくための材料としてお読みください。
1. 千葉市の相場は、この1年で上がっています
中古マンション:売り出し価格の上昇
レインズのデータを2025年8月から2026年8月まで追うと、千葉市の中古マンションの在庫㎡単価は次のように推移しています。
時期 在庫㎡単価 前年比 2025年8月 36.49万円/㎡ +2.8% 2025年11月 36.26万円/㎡ +0.5% 2026年1月 37.01万円/㎡ +4.4% 2026年4月 39.19万円/㎡ +11.9% 2026年6月 39.43万円/㎡ +10.3% 2026年8月 40.64万円/㎡ +11.4%
70㎡の物件に置き換えると、1年前の単価では約2,554万円、現在の単価では約2,845万円。約291万円の差です。
これは「同じような物件が291万円高くなった」という意味ではなく、売り出し価格の水準が上がっているということです。実際にいくらで成約するかは、物件ごとの条件と交渉によります。
中古戸建:在庫価格も上昇 時期 在庫価格 前年比 2025年8月 3,411万円 +6.6% 2025年12月 3,569万円 +14.0% 2026年4月 3,527万円 +11.4% 2026年6月 3,751万円 +21.3% 2026年8月 3,900万円 +14.3%
中古戸建でも、売り出し価格は1年で約490万円上がっています。
ただし、成約価格は月ごとに大きく振れています
ここは正直にお伝えしておきたい部分です。
実際に売れた価格(成約価格)を見ると、2026年春から初夏にかけて前年比+11〜29%という大きな伸びがありましたが、直近の2026年8月は中古マンションが前年比-2.3%、中古戸建が-2.9%とマイナスに転じています。
月 中古マンション成約 中古戸建成約 2026年3月 2,837万円(+23.5%) 2,916万円(+11.0%) 2026年4月 2,685万円(+16.8%) 3,368万円(+23.2%) 2026年6月 2,987万円(+29.1%) ― 2026年8月 2,465万円(-2.3%) 2,647万円(-2.9%)
成約価格は、その月にどんな物件が売れたかに左右されるため、月単位の上下だけで傾向を判断することはできません。ただ、「売り出し価格は上がり続けているが、成約価格はそれについていっていない月もある」という状態です。
売主の期待値が先行して上がり、買主がそこに慎重になっている局面、という読み方もできます。この点は、価格交渉の余地を考えるうえで重要なポイントです。
出典:東日本不動産流通機構「月例速報Market Watch」(2025年8月〜2026年8月)
2. 金利と建築費 ― 資金計画に影響する2つの要素
住宅ローン金利
2026年9月時点で、フラット35(全期間固定)の主な金利は3.460%。前月比+0.17ポイントです。変動金利も2024年を底に上昇基調に転じています。
金利が返済額に与える影響は小さくありません。3,000万円を35年で借り入れた場合の試算です。
金利1.5%:月々 約91,855円 金利2.5%:月々 約106,982円 差額:月々 約15,127円/35年総額で約635万円
将来の金利がどうなるかを断定できる人はいません。金融機関の試算にも幅があります。ただ、固定金利を選べば将来の変動リスクを負わずに済み、変動金利を選べば当面の返済額を抑えられるという違いは、ご自身の家計と照らして判断できる部分です。
金利が上がれば返済額は増えますが、同時に買える人が減れば価格が下がる方向にも働きます。「金利上昇=損」と単純に整理できるものではないため、当社ではご相談の際に、複数のシナリオで返済シミュレーションをお見せするようにしています。
建築費の上昇
建設工事費指数は2015年比で+49.3%(2026年4月時点)。資材・人件費の高騰が続いています。
新築の価格が上がると、中古との価格差が縮まり、中古物件が選択肢に入りやすくなります。千葉市内でも、この数年で「新築を検討していたが中古も見てみたい」というご相談が増えています。
3. 住宅ローン控除について
住宅ローン控除は、入居した年の制度が適用されます。現行制度では、省エネ基準への適合が要件となっており、子育て世帯・若者夫婦世帯には借入限度額の上乗せが設けられています。
今後、適用要件がさらに厳しくなる方向で議論されています。 具体的な内容と適用時期は年度ごとの税制改正で決まりますので、購入をご検討の際は、その時点の国税庁の公表情報をご確認ください。
当社でも、ご検討の物件が控除の対象になるか、いくらの控除が見込めるかを、最新の制度に基づいてご説明いたします。制度の変更を理由に購入を急いでいただく必要はありませんが、資金計画に含まれる金額ですので、事前に把握しておくことをお勧めします。
4. 賃貸と購入を比べるときに
「家賃は掛け捨て」という言い方を耳にされたことがあるかもしれません。月10万円の賃貸なら年120万円、5年で600万円です。
ただ、この比較は正確ではありません。購入した場合にも、住宅ローンの利息、固定資産税、管理費・修繕積立金、火災保険料、将来の修繕費といった、資産として残らない支出が発生します。
正しく比べるなら、「家賃」と「ローン返済額」ではなく、「家賃」と「利息+税金+維持費」を並べるべきです。そのうえで、購入した場合には元本返済分が資産として積み上がり、売却時にその時点の市場価格で回収できる(価格が下がっていれば回収できない)という構造になります。
どちらが有利かは、居住予定年数・物件の資産性・金利条件によって変わります。5年で住み替える可能性があるなら賃貸が合理的なことも多く、20年以上住むつもりなら購入が有利に働きやすい、というのが一般的な傾向です。
当社では、この比較をお客様の条件に当てはめた数字でお出しできます。
5. 千葉市という選択
「SUUMO住み続けたい街ランキング2026」では、千葉市稲毛区が全国62位、美浜区が住み続けたい自治体で全国28位にランクインしています。
海浜幕張駅エリアは、千葉県の「子育てしやすい街ランキング」1位。計画的に整備された街並みと教育環境が評価されています。
千葉市は、船橋市・市川市・松戸市といった県西部と比べると価格水準が抑えられており、都心への通勤圏でありながら住宅取得のハードルが低いエリアです。当社のサイトでも、中央区・美浜区・稲毛区・若葉区の物件は常に閲覧数の上位にあります。
価格帯で見ると、中古マンションは中央区・美浜区の3,000〜4,000万円帯、稲毛区の2,000万円帯、中古戸建は若葉区の2,000〜3,000万円帯に問い合わせが集中しています。これらの価格帯は競合が多いゾーンですので、条件に合う物件が出た際は早めにご覧いただくことをお勧めします。
6. 当社が大切にしていること
私たちは、「今すぐ買うべきです」とは申し上げません。
住まいの購入は、金利や相場のタイミングだけで決まるものではないと考えています。ご家族の状況、お仕事の見通し、お子様の進学、ご両親のこと。そうした事情のほうが、多くの場合、金利0.5%の差より大きな意味を持ちます。
当社がご提供できるのは次のことです。
ご収入・ご支出・ご家族の将来を踏まえた、無理のない返済計画の確認 賃貸を続けた場合と購入した場合の、条件を揃えた比較 エリアの安全性・資産価値の維持しやすさについての、データに基づく説明 「今は買わない」という判断も含めた、率直なご相談
ご予算を超える物件をお勧めすることはいたしません。 ご相談いただいた後にすぐ物件をご紹介するのではなく、まずご事情とご希望を伺うことから始めます。
おわりに
現在の千葉市の市場を整理すると、次のようになります。
中古マンションの売り出し単価は前年比+11.4%で上昇 中古戸建の売り出し価格は1年で約490万円上昇 一方で、直近の成約価格は前年を下回る月も出ている フラット35金利は3.46%(前月比+0.17%) 千葉県の地価は5年連続上昇(+4.6%)
売り出し価格は上がっていますが、成約価格がそれに追いついていない局面でもあります。 「相場が上がっているから急いで買う」ではなく、「相場が上がっているからこそ、物件ごとの価格の妥当性を見極める」時期だと考えています。
資金計画のシミュレーションだけでも構いません。オンライン面談・ご来店・LINEでのご相談、いずれも承っております。「話を聞くだけ」でも遠慮なくお申し付けください。
※本文中の数値はレインズマーケットウォッチ(2025年8月〜2026年8月)、国土交通省公示地価、住宅金融支援機構フラット35金利情報などの公表資料に基づく整理です。将来の価格・金利・税制の変動を断定するものではありません。個別物件の価格・条件については担当者までお問い合わせください。
頼富 拓哉